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備忘録/ Memorandum

   

【2015〜16冬:美術は身近にある】

*画像は拡大できます。
   
スペインの首都であるマドリードには多数の美術館や財団があり、市民に無料で開放する日を多く設けています。
美術品は国民の公共財、文化遺産であるとともにその利益を受ける権利があると考えられているようです。それは最近の電子カタログの充実にも見られることだと思います。私は職場が近かったことからプラド美術館の1年カードを2回更新して結構プラドには通いました。本来は美術品に対する資金のため入場料を払って鑑賞するべきだとは思うのですが、今は仕事をしていないので無料の日にお世話になっています。写真のパンフレットの全てが無料ではありませんが、この冬は特に熱心に通いました。要するに時間があったということです...。
私も旅に出ればその場所の美術館なり博物館に入場料を払って鑑賞します。ですがここでは無料の日に行くのは私なりの考えからです。というのは私たち夫婦はずっとスペインに居住するわけではありません。夫の仕事はかなり専門性も高いと思うのですが、昨年スペインとの契約に変わってから給料が驚くほど下がりました。マドリード中心部は平均的な給与所得に比べ家賃の割合はかなり高く、加えて高い消費税と社会保険料も関係してきますが、これらはこの国を何れ通過しなければならない私達には掛け捨てにも思えてしまうのでせめて美術館の恩恵は受けてもいいだろう、勝手に踏んでいます。せこい考えではありますが...。
フランス旅行中も同じく無料の日を経験しました。日本では少なくとも週一、月一でこのような日はなかったように思います。観光に力を入れているマドリードは美術が本当に身近に感じられる街です。