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備忘録/ Memorandum

【Parador】

*画像は拡大できます。
スペイン各地に、Parador:パラドールというちょっと贅沢な国営ホテルがあります。古城や修道院などの建物を改装して、場所ごとにホテルの特徴も異なり、どのホテルも素敵なので、パラドールのウェブサイトを見るだけでも旅行をした気持ちになれます。グルメにも力を入れており、レストラン、カフェテリアのみの利用も可能です。宿泊費が一番値段が高いのがおそらくグラナダのアルハンブラ宮殿内にあるパラドールのようです。私自身は昨年Zamoraに行った際に泊まった経験のみです。
そして...今年で3度目にもなるCantabriaへのお誘い。8月下旬に遠慮せずお呼ばれしてきました。ご主人が計画してくださったロマネスク巡りの一つが、ロマネスク聖堂のパラドールでした。場所はAsturiasのCangas de Onís。昨年の旅でもPicos de Europa:ヨーロッパ連山の麓を車で走っていただいたのですが、今年は山の西側地区でした。昨年のLiébana 修道院は山の東側にあたります。山々の間にあるひっそりとしたパラドールでした。




残念ながら、ここに至るまでに多少車酔いをしてしまいました。外に出て空気を吸って、少し良くなったのでパラドールのレストランで昼食をとったのですが、最後のデザートで一気に気持ち悪くなり(Arroz con leche というお米を牛乳で煮たもので...)しばらく車で横になっていました。アストゥリアスはfabadaという白いんげん豆の煮込みが有名な郷土料理のひとつなのですが、このレストランのシェフはそのインゲン豆の大会?のようなもので優勝した、とメニューに書いてありました。確かにふっくらとても美味しかったです。私はその日のメニューをいただいたのですが、奥様の注文したイカのプレートが美味しそうだったのでそれを写真に撮らせてもらいました(笑)。
お目あての...ロマネスク聖堂:San Pedro de Villanuevaはパラドール内から入ることができます。回廊がカフェテリアになっており、後陣が3つ。修道院の教会として8世紀のものだそうです。丸天井他、内部の絵は新しいです。扉口の柱頭彫刻はアストゥリアスのFavila王と妻Froilubaのキスシーン。Favira王はこの地で熊と戦って死んでしまったそうで、そういえばパラドールの入り口にmadroño(ヤマモモ)の木だと思うのですが、赤い実がたくさんついていたのを見かけた気がします。以前書いたMadridのシンボルの熊のヤマモモです。クマが見守る
とにかくふらふらで、なんとなく未練が残って。もう一度行きたい場所です。本当に美しい彫刻でした。
Parador: Cangas de Onís