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備忘録/ Memorandum

【空振りスイス旅】

*画像は拡大できます。
11月中旬にスイスに行ってきました。10月の備忘録の来客がスイス旅の10日前まで滞在だったので、気持ちの切り替えができないまま、あっという間に当日。この旅はずいぶん前から予定をしてた割には、失敗やら準備不足で空振り感がありましたが、初めてのスイスを少しだけ見て感じることができました。
まず当たり前ではありますが、スイスはユーロ圏ではないので遠い外国に行く気持ちで向かいました。その割に現金は両替せず、クレジットカードもしくは現金を引き出そう、と呑気。夫のスペイン元同僚はほとんどがスイスに行った、と言っても過言ではないくらいスイスに暮らす人が多く、物価が高いなどの話を聞いていたので恐る恐るでした。今回の目的は友人に会う、以前から行ってみたかったところへ、と考えていたのですが、友人が急遽仕事に就き、慣れない毎日に私が滞在したので申し訳なかった気もしました。


私が20歳くらいの時にLe Corbusierの"UNE PETITE MAISON"という小さな本を買いました。スイスのレマン湖沿いにコルビュジェが両親のために建てた小さな平屋の家です。今手元にないので定かではないのですが、少し前の本独特のちょっとぎこちない日本語訳にこの家の工夫やエッセンスが詰まっている本だったと記憶しています。女の人は家に対する想いが強い人が多いと思いますが私も多少あり、今回このレマン湖の家に行かれたのですが到着した時間も遅く、事前予約が必要だったようで外から眺めるのみでした。もともとあった大きな木を切ったことは知っていたのですが、湖からの景色が素晴らしかったです。真っ白な山々、Nestleの本社がすぐ近くに見えるんですね。
飛行機のチケットを間違えてチューリッヒ行きで買ってしまい、友人が住むローザンヌまで電車で行かなければならず、片道の電車賃が往復の飛行機代くらいかかる失敗をしたのですが、電車の時間の間に国立美術館に行くことができました。ここの展示はかなり斬新的で考古学的品をピンのようなものに乗せて立体的に見せたり、キリスト教美術の木彫イコン像を各時代ごとにまとめて並べてある等、地震がない故の手法ですがとても良かったです。
ローザンヌまで2時間。電車に乗りながら、東京駅から通勤していた頃を思い出しました。意外と鉄筋コンクリートの新しい建物も多く、途中から湖沿いに景色が良い場所もありましたが、天気もどんよりで自殺者が多いのでは?と思ったり、チューリッヒはおしゃれな人(特に男性)が多いと感じましたが、ローザンヌは皆地味で、一様にデニムにバックパック、山用のウエアのような服装でした。改修中で行かれなかったロマネスク教会もあり、スイスは夏がすごく良いだろうな!再度訪れてみたいと思いました。あちこち連れて行ってくれた友人夫妻に感謝です。
Le Corbusier Villa "Le Lac"